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書籍編集者@NewsPicks。Editor-in-Chief at NewsPicks Publishing. 編集した本はサンデル『これからの「正義」の話をしよう』、ディアマンディス『2030年』、リドレー『繁栄』、ピンター 『ハロルド・ピンターⅠ~Ⅲ』、近内悠太『世界は贈与でできている』等。演劇が好きです。

日本 東京
Joined May 2010
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来日中のOpenAI CEOサム・アルトマンが独占取材を許可した、現時点で唯一かつ世界初の本『サム・アルトマン』が、みなさんのおかげでようやく完成しました。 アルトマン本人はもちろん、彼のメンターであるピーター・ティールやポール・グレアム、イリヤ・サツキヴァーやジェフリー・ヒントンら重要関係者に250回を超す取材を世界で初めて実現。その出発点からChatGPT開発秘話、2023年11月のCEO解任事件の真相、そして将来のAGI構想まで、徹底した当事者取材で多くを明らかにします。 アルトマンはティールが言うように「救世主」なのか、それとも彼と決別したマスクが言うようにAI脅威論をものともしない危険なテックブロなのか。核融合エネルギーや寿命延長技術への熱心な投資の先に、何を見ているのか。 著者はウォールストリート・ジャーナル記者のキーチ・ヘイギー@keachhagey。翻訳は櫻井祐子@YukoYSakuraiさん。 一部大型書店では明日ごろから並び、週末には都市部の書店にはおおむね並ぶと思います。正式発売は10/6です。手にとっていただけたらうれしく思います。ぜひ!
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折しも今日、日経新聞にパランティアCEOアレックス・カープの独占インタビューが掲載されました。聞き手はワシントン支局長の河浪武史氏。 「日本の防衛はAIで優位に」 米パランティアCEOインタビュー nikkei.com/article/DGXZQOGN3… カープいわく、日本の次世代防衛システムの課題は「巨大組織であるアメリカとは異なり、国境・領土防衛に特化したAIスタックの開発」。 自衛隊は指揮統制システムにAIの導入を検討しており、パランティアはその有力候補に挙がっています(小泉進次郎防衛大臣は今年1月に米のパランティアのオフィスを訪問するなどし、情報交換を重ねています)。 この記事で驚いたのは、カープは(取材のために調べたのでしょうが)日本史にもある程度詳しいこと。「日本は(武家政権である)幕府文化が基盤にあり、軍事組織は歴史的に小規模ながら最高峰の能力がある」とリップサービス。その上で、AIと組み合わせることで「攻撃を受けた際に圧倒的な優位性を確保できる」としています。 周知のとおり、パランティアは日本をかなり重要な市場と位置づけており、2019年にはSOMPOホールディングスと合同で日本法人パランティア・ジャパンを設立。カープCEOは今年2026年3月の高市首相を招いたホワイトハウスの晩餐会にも出席し、高市氏に接近したほか、5月に東京・原宿でパランティアのポップアップ・イベント(!)を催した際は来日して顔を見せ、ファンと気さくに交流していた模様。 そうしたパランティアおよびカープの対日戦略は、本書『パランティア』の日本語版解説でも詳説しています。ぜひ。
『パランティア:「哲学者」が率いる軍事AI企業の野望』(土方奈美訳)、みなさんのおかげでようやく完成しました。 いま最も物議を醸している軍事AIデータ企業「パランティア」の、世界初の本格調査報道の書。CEOアレックス・カープに4年密着取材を敢行し、その光と闇のすべてを描き尽くします。 米国防総省、CIA、モサドらを顧客に抱え、日本の行政機関・企業(富士通、住友商事、パナソニック、ヤマト、コマツ、etc)も多数、同社ソフトウェアの導入を進めているパランティアが世界にもたらすのは、平和か、それとも最悪のディストピアか。 盟友ピーター・ティールとともに同社を創業し、挑発的な発言を繰り返す哲学者CEO、カープの素顔とは。筋金入りの左派だった彼はなぜ、右派に「転向」したのか。彼のPR本『テクノロジカル・リパブリック』の大きな問題点とは。 パランティアについてここまで抉り切った本は、この先当分出ないでしょう。すでに書店さんに並び始めています。ぜひ(Amazonは11/4発売とありますが、注文した方にはすでに届いているようです。お早めにどうぞ)。
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『パランティア:「哲学者」が率いる軍事AI企業の野望』(土方奈美訳)、みなさんのおかげでようやく完成しました。 いま最も物議を醸している軍事AIデータ企業「パランティア」の、世界初の本格調査報道の書。CEOアレックス・カープに4年密着取材を敢行し、その光と闇のすべてを描き尽くします。 米国防総省、CIA、モサドらを顧客に抱え、日本の行政機関・企業(富士通、住友商事、パナソニック、ヤマト、コマツ、etc)も多数、同社ソフトウェアの導入を進めているパランティアが世界にもたらすのは、平和か、それとも最悪のディストピアか。 盟友ピーター・ティールとともに同社を創業し、挑発的な発言を繰り返す哲学者CEO、カープの素顔とは。筋金入りの左派だった彼はなぜ、右派に「転向」したのか。彼のPR本『テクノロジカル・リパブリック』の大きな問題点とは。 パランティアについてここまで抉り切った本は、この先当分出ないでしょう。すでに書店さんに並び始めています。ぜひ(Amazonは11/4発売とありますが、注文した方にはすでに届いているようです。お早めにどうぞ)。
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Эта пещерка ждала этого момента ВСЮ ЖИЗНЬ:
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高松宮殿下記念世界文化賞を受賞したケイト・ブランシェットのスピーチがとてもよかった。 高松宮記念賞といえば、この前ジョン・ギールグッドの伝記を読んでいたら、1994年に同賞の受賞をを知らされたギールグッドが、めんどくさいので賞金だけくれないかと返事したら、来日して直接受け取ることが授賞の条件だと断られ、高齢を押してしぶしぶ来日し、したらしたでセレモニーが異様に長くて辟易し、セレモニー中に隣の従者に「いつになったら小切手もらえるんだ?」とささやいたエピソードが出てきてほっこりしました。英国紳士の代名詞のような風貌・立ち居振る舞いと、実物のギャップ。
#AI時代だからこそ触れておきたいことば 俳優 #ケイト・ブランシェット (Cate Blanchett)、 昨日の #日本芸術協会 でのスピーチ: 疑うことが創造の起点 [司会] ありがとうございました。続きまして、演劇・映像部門のケイト・ブランシェットさん、お願いいたします。 [ブランシェット] ありがとうございます。 私は偉大なるシュルレアリスト、レオノーラ・カリントンの仕事をしばしば思い起こします。そして彼女がかつて語った、ある言葉にも。 「語り得ぬものがある。だからこそ、芸術がある」 わたしは、言葉に手を焼いてきました。どれほど厳選された音節であろうとも、それは裏切り、誤り伝え、いたずらな区別を生み、あるいは届かないことがある。言葉はあまりにしばしば、わたしたちが心の底で感じているもののはるか手前に佇んでいます。にもかかわらず、わたしはいま、皆さんに向かって話しかけています。 俳優というのは、言葉そのものを生きる仕事です。そこで言葉が迷えば、字義どおりの泥沼へと沈み、言葉が冴えれば、人は声を失うほどに打たれる——そういう営みなのです。 他人の言葉を自分のものとする。それは、まことに曲折に富んだ神経言語学的な過程です。まず、その言葉を自分の腑に落とすことから始まり、やがてそれを解釈し、観客の胸に深く響かせることで、初めて完了する。 おそらくそれゆえに、わたしは常に意味を探し求めてきました。言われたことと言われなかったことのあいだ、行間に宿る好機を。人が言おうとしていること、言えばよかったと思うこと、そして口にしなければよかったと願うことのなかに。 わたしたちは時に、言葉を取り消し、書き直し、消し去ろうと、生涯を費やすことがあります。歴史に、そして人々に対して、わたしたちがしばしばそうしてきたように。わたしたちは、自らの内にある状態をほとんど理解しないまま、無意識に、言葉を発しては行動します。 自己認識も、文脈への感受性も、言葉がもたらす結果への自覚も乏しいままに。そして往々にして、それが最もはっきりと現れるのは、わたしたちが最も雄弁に語っているときなのです。 ですからテクストに向き合うとき、わたしは、言葉が人と、そのまわりの空間に及ぼす影響を探します。言葉が空転するとき、的中するとき、包囲を敷くとき——何が起こるのか。そして、わたしたちが生きているこの時代を顧みて、わたしは、語られた言葉に固く耳を閉ざし続ける人々と、そうした対話を締め出す空間に、注意を向けています。なぜ、と。わたしは問い続けています。なぜ、と。 自分が完全に伝わるであろうという確信は、わたしにはありません。その疑いは、常にわたしとともにあります。そして、ひとりの女として、その疑いはしばしば「自信のなさ」と読まれてしまう。そうではありません。 その疑いこそ、わたしの芸術の出発点なのです。疑いが、わたしに聞かせ、見させ、感じさせてくれる。疑いを一掃しようとする試み——そのすぐ後ろを、疑いとともに創り出そうとする衝動こそが、わたしを行動へと押し上げます。 無思考の確信に蝕まれた、この不確かな世界にあって、疑いは創造に不可欠である、とわたしは信じています。疑いこそが、挑戦と問いと探究を呼び起こし、対話を、繋がりを、そして変化を可能にするのです。 それは、これなのか。あれなのか。その両方か。あるいは、どちらでもないのか。それは重要なのか。そもそも、わたしはこれを為すべきなのか。疑いこそが、こう言わせてくれるのです。「このテクストを、この着想を、この願いを、この企てを、わたしは完全には理解できないかもしれない。だからとて、いったい何を失うというのか」と。 疑いは、わたしに、共同の作り手たちを固く抱きしめさせてくれます。そして、最初の——いわば最良と考えられた——着想は、軽やかに手放させてくれる。その着想が育ち、進化することを許すために。わたしの疑いは、心を開いた、よく考え抜かれた冒険へと向かわせてくれます。 けれども時とともに、いわゆる「キャリア」が形を成してくると、疑いに向き合いながら冒険を続けるには、勇気が要ります。厳格さが要ります。そして本日、この栄誉を、探求し、冒険し、また冒険する——世界でもっとも厳格で、もっとも勇敢で、記念碑的ですらある芸術家たちと分かち合えるということが、まさに、わたしを言葉なき者にしています。言葉が、わたしのもとを去ってゆくのです。 明日の朝、目覚めれば、この瞬間はかき消えて、もっと豊かな何か、もっと深い何か、もっと真実な何かを語ればよかった、と思うでしょう。 けれども、ひとつだけ、確かに知り、言うことができ、何度でも繰り返し言うことができることがあります。 この栄誉を授けられたことを、わたしは深い、深い感謝とともに受け止めている、ということです。それは、触れることさえ想い描かなかった、ある種のオリンポス。美しく、魂を高揚させる驚きであり、深い栄誉にほかなりません。 日本芸術協会に、敬愛する選考委員会の皆様に、受賞者の仲間たちに、そしてもちろん、日本に。感謝いたします。ありがとうございます。
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山形浩生さんの書評連載「山形月報」、第2回配信です。『アメリカの鱒釣り』のリチャード・ブローティガン評伝から行動遺伝学のプロミン『こころは遺伝する』、日銀副総裁・若田部昌澄『自由な経済と強い国家』、そして山形さんの本業に関わるハーシュマン『開発プロジェクトとは何か』まで。この振れ幅の大きさよ…。
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日銀副総裁→前日銀副総裁 でした…
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Breaking: The History Boys to return to the West End whatsonstage.com/news/the-hi…
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小学生時代、国府津にあった父方の古い祖父母宅に、家族4人で滞在中のこと。 その晩も、いつもどおり4人で客間の和室に布団を川の字に敷いて寝ていた。 明け方、自分がトイレに立って和室に戻ってくると、隣の妹の布団の足元側から、女の子の寝顔がのぞいている。 妹の寝相が悪くて布団の足元側から顔が出ているのかと思って頭側を見ると、そちらにはちゃんと妹の寝顔がある。 もう一度、足元側の顔をよく見ると、知らない女の子だった。 人一倍ビビりの自分としては珍しいことに、恐怖はまったく感じず、そのまま布団にもぐって寝てしまった。 朝、目が覚めた時には、女の子はいなくなっていた。 祖母に話すと、こともなげに「ああ見たの。うちの座敷童子よ。夜はそういう者たちの時間だから。悪さはしないからそのままにしておきなさい」 その子の顔を見たのはそれっきり。ただそれ以降も、深夜に4人が寝ている客間の障子が、勝手にスーッと開いたり閉じたりすることが何度かあった。その都度、他の家族の誰かかと思ったけど、3人とも寝ていた。 自分が中学に上がるころにはそういうことは一切なくなった。
【誰にも信じてもらえない不思議な話】を教えてください。 不気味な体験、奇妙な偶然、地元に伝わる謎の風習など何でも。 民俗学や科学の視点から考察させてください。「この世界、何かがおかしい」と感じるような、脳が混乱する話を集めたい。
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来週24日(土)19時〜TSUTAYA BOOKSTORE梅田MeRISEにて「未来」という難問を解くためのビブリオトークを開催します。 普段、『WIRED』に触れたり「未来を考える」ことに馴染みがないよ、という方にも届くように読書室・三砂慶明さんが引き出してくれるはず。ぜひ土曜日の夜に遊びにいらして下さい!
\イベント開催/ 『FUTURES LITERACY 未来という難問を解く』刊行記念トーク✨ 『WIRED』日本版編集長・松島倫明さんを迎え、不確実な時代を生き抜き、未来を創造するためのヒントを探ります! 📅10/24(土)19:00〜21:00 詳細・お申込みは👇 peatix.com/event/5222589 #松島倫明 #WIRED
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サイモン・スティーヴンスの新作、堺雅人主演『スリーゴースト』@パルコ劇場。とてもおもしろかったです。ショーン・ホームズ演出、広田敦郎翻訳。 あるベンチャー企業が開発した、「夢」を外部的に記録し再生する装置と、そのPRを請け負う敏腕広告代理マンの話。インターネットの発明をしのぐこの世紀の発明が、「見たいものだけを見て生きていたい」という人の欲望をどう前景化しドライブし、世界を変えるのか——という大きな話と、広告マンが抱える3つの罪の意識の話が渾然一体となって展開する。 「罪の贖い」と、「都合よく他者に投影したイメージがこちらに逆襲してくる」というモチーフは、昨年新国立でやっていた同じ作者の『スリー・キングダムス』の反復でしょうか。今回、その贖罪は明らかに有名なギリシャ悲劇の王のそれだった。 舞台装置は能舞台を思わせる、シンプルな四角い板の回転舞台。奥の板壁はスクリーンの役割も果たしていて、広告マンのカメラ目線プレゼンや、装置に記録された夢らしき映像などが投影される。両袖には巨大な鏡が舞台中央に向けて立てられていて、人物たちの内面や本性を映し出すよう。でも同時に、壁の(時に虚実あいまいな)映像も鏡に映り込むので、虚実入り混じった映像のそのまた鏡像、という表現にもなっている。 堺雅人さんの舞台を見るのは初めてですが、セリフ回しの緩急から所作の一つひとつにいたるまで、いい意味でロボットのように精確無比で、アンサンブルも完璧で、もう芝居をやるために生まれてきた人、という感じでした。
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広告代理マン→広告代理店マン
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本日、初の単著が発売となりました。 FUTURES LITERACY 未来という難問を解く これまで「未来」についてずっと考え続け、実装してきた経験のすべてを詰め込みました。未来を見通すことが極端に困難な時代だからこそ、その変化の本質を捉え大胆に更新する、そんな一冊です。 wired.jp/article/book-future…
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山形浩生さんのCakes名物書評連載「山形月報」が、今日からNewsPicksで再開です。 なにより自分がうれしい。学部生〜院生時代、当時まだ翻訳がほぼなかったスティーブン・ピンカーやジャレド・ダイヤモンドやマット・リドレーを山形さんの各種媒体での書評で知り、片っぱしから読んでいました。それが今の仕事にも生きている自分としては感無量でうれしい。 ちなみに弊社内には山形ファンが不思議と多くて、なんならNewsPicksパブリッシングの担当役員もファンで、銭ゲバ系ビジネスメディアと思われがちな弊媒体、意外と趣味のよい人が多かったりします。
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昨日配信の第0回は、山形さんに「好奇心の拡げかた」をうかがうインタビューです。こちらもどうぞ。 【山形浩生】天才翻訳者の「AI時代の読書論」 newspicks.com/news/17536546/
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トム・ストッパード作『ハード・プロブレム』@吉祥寺シアター。金澤菜乃英演出、小田島創志翻訳。実際の上演を見たのは初めて。おもしろかったです。 個々人の非合理な情動と、合理を追求する科学理論が鏡合わせになっている構造は『アルカディア』と同じ。戯曲の完成度は『アルカディア』に及ばないという話も聞くけれど、それはアルカディアがすごすぎるからで、本作もおもしろい戯曲だし、この上演もレベルが高くてよかった。 タイトルこそ、心の哲学の「意識のハードプロブレム」(物質の塊にすぎない脳からなぜ感情や思考が生まれるのか)から来ていて、確かにそれをめぐる議論も展開される。が、物語が進むにつれてむしろ主題は「人間に生得的な善性・利他性はあるのか」に収斂していく。進化生物学的な生存戦略ではなく、見返りを求めないかたちで人が人を純粋に思いやることはあるのか。 後半、主人公が赤いXXXXに対して示す一瞬のしぐさは、戯曲のト書きにはないものですが、彼女の善性と、ある種の救いや再生を示す感じで、それがとてもよかった。こういう細やかなしぐさが人物に息を吹きこむだけでなく、主題を際立たせるのだと思った。 舞台は奥と手前でゆるく分けられていて、奥が主人公の自宅で、手前は主人公の勤務する脳科学研究所。手前は通路のようになっていて、研究所の人物たちは左右に移動する。主人公が研究所から自宅に帰るときは手前から奥に、つまり前後に移動する。そこそこ場面転換の多い戯曲だと思うのですが、物語の流れを途切れさせないスマートな舞台装置だと思った。こういう演劇ならではの工夫が好きです。 ところでこの劇では「ハード・プロブレム」という言葉にいろんな意味が込められているわけですが、主人公の彼氏のややヤリチン男がバスローブにブリーフ姿で性的な話をする場面というのがあり、ああそっちのhardまであるんだ・・・と感動しました。
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